○岡崎市生活環境の美化の推進に関する条例
平成31年3月25日
条例第20号
目次
第1章 総則(第1条~第8条)
第2章 ポイ捨て等の防止(第9条~第14条)
第3章 路上喫煙の制限(第15条~第17条)
第4章 土地、建物等の適正管理(第18条・第19条)
第5章 その他の施策及び推進体制(第20条・第21条)
第6章 雑則(第22条~第29条)
第7章 罰則(第30条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、生活環境の美化に関し、市、市民等、事業者等の責務を明らかにするとともに、ごみのポイ捨ての防止、飼い犬等のふんの放置の防止、路上喫煙の制限等に関し必要な事項を定めることにより、ごみのない美しく快適なまちを目指すことを目的とする。
(1) 市民等 市内に居住する者又は市内に勤務し、若しくは在学する者をいう。
(2) 事業者 市内で事業活動を行う個人及び法人その他の団体をいう。
(3) 土地所有者等 市内において土地、建物等を所有し、占有し、又は管理する者をいう。
(4) 地域活動団体 町内会又は地域で公益的な活動を行う団体をいう。
(5) 関係行政機関 市の区域を管轄する警察署、市内の国道又は県道を管理する事務所その他の行政機関をいう。
(6) 道路等 道路、公園、広場、緑地、緑道、河川その他これらに準ずる屋外の場所をいう。
(8) 飼い犬等 自己が所有し、又は占有する犬又は猫をいう。
(9) たばこ たばこ事業法(昭和59年法律第68号)第2条第3号に規定する製造たばこをいう。
(10) 喫煙 たばこを吸うこと及び火の付いたたばこを持つことをいう。
(11) 路上喫煙 道路等(道路等を管理する権限を有する者が設置し、又は設置を許可した灰皿その他これに類する設備が設けられた場所を除く。)において、歩行中(停止を含む。)又は自転車(道路交通法(昭和35年法律第105号)第2条第1項第11号の2に規定する自転車をいう。)の乗車中に喫煙をすることをいう。
(基本方針)
第3条 生活環境の美化の推進は、市、市民等、事業者、土地所有者等及び地域活動団体が相互の理解と連携の下、協働することにより行われなければならない。
2 道路等は、市民等の生活の基盤となる共有財産として、いつもこれを良好な状態に保たなければならない。
3 道路等における喫煙は、適切なルールの下、喫煙者と非喫煙者が協調し、共存できるものでなければならない。
(市の責務)
第4条 市は、この条例の目的を達成するため、生活環境の美化の推進に必要な施策を策定し、及び実施するものとする。
2 市は、市民等、事業者、土地所有者等、地域活動団体及び関係行政機関と連携を図り、前項の施策を効果的に推進するよう努めるものとする。
3 市は、市民等、事業者、土地所有者等及び地域活動団体に対し、生活環境の美化に関する意識の啓発を行うよう努めるものとする。
(市民等の責務)
第5条 市民等は、この条例の目的を達成するため、生活環境の美化に努めるとともに、生活環境の美化に関し市が実施する施策に協力するよう努めるものとする。
(事業者の責務)
第6条 事業者は、市内に有する事業所の周辺その他事業活動を行う地域の清潔保持に努めるものとする。
2 ポイ捨ての原因となるおそれのある物の製造、加工、販売等を行う事業者は、その散乱の防止について、消費者に対する意識の啓発その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
3 事業者は、前2項に定めるもののほか、生活環境の美化に関し市が実施する施策に協力するよう努めるものとする。
(土地所有者等の責務)
第7条 土地所有者等は、その所有し、占有し、又は管理する土地、建物等を清潔に保持するよう努めるものとする。
2 土地所有者等は、その所有し、占有し、又は管理する土地に、空き缶及び吸い殻等が捨てられないよう、及び飼い犬等のふんが放置されないよう適切な管理に努めるものとする。
3 土地所有者等は、前2項に定めるもののほか、生活環境の美化に関し市が実施する施策に協力するよう努めるものとする。
(地域活動団体及び関係行政機関の責務)
第8条 地域活動団体及び関係行政機関は、この条例の目的を達成するため、市が実施する施策と連携し、必要な措置を行うものとする。
第2章 ポイ捨て等の防止
(ポイ捨ての禁止)
第9条 何人も、ポイ捨てをしてはならない。
(犬又は猫のふんの適正処理)
第10条 犬又は猫の飼い主(所有者又は占有者をいう。次項において同じ。)は、飼い犬等のふんを放置してはならない。
2 犬の飼い主は、その所有し、又は占有する犬を散歩させるときは、ふんを回収するための容器等を携行し、当該犬がふんをしたときは、直ちに回収して持ち帰り、適正に処理しなければならない。
(宣伝物等の回収)
第11条 宣伝物、印刷物その他これらに類する物(以下この条及び第13条第1項において「宣伝物等」という。)を配布し、又は配布させた者は、その配布し、又は配布させた場所の周辺に宣伝物等が散乱した場合においては、速やかに当該宣伝物等を回収しなければならない。
(販売者の義務)
第12条 たばこ又は容器入りの飲食料を販売する者(自動販売機により販売する者を含む。)は、その販売する場所(自動販売機の設置場所を含む。)の周辺にたばこの吸い殻又は空き容器を散乱させないよう適正に管理しなければならない。
2 自動販売機によりたばこ又は容器入りの飲食料を販売する者は、その周囲にたばこの吸い殻入れ又は空き容器の回収箱(次条第1項において「空き容器の回収箱等」という。)を設置し、これを適正に管理しなければならない。ただし、当該自動販売機の周囲の清潔を保つことができる場合として規則で定める場合は、この限りでない。
(ポイ捨て等防止重点区域の指定)
第13条 市長は、ポイ捨ての防止、飼い犬等のふんの適正処理、宣伝物等の回収及び空き容器の回収箱等の設置(第21条第1項において「ポイ捨て防止等」という。)を重点的に推進する必要があると認める地区又は市民等、事業者、土地所有者等及び地域活動団体が積極的にこれらの美化活動に取り組んでいると認める地区をポイ捨て等防止重点区域として指定することができる。
2 前項の規定による指定は、時期を区切って行うことができる。
3 市長は、ポイ捨て等防止重点区域を指定しようとするときは、あらかじめ、当該区域内の市民等及び事業者の意見を聴くとともに、当該区域に係る関係行政機関と協議するものとする。
4 市長は、第1項の規定によりポイ捨て等防止重点区域を指定したときは、規則で定める事項を告示するとともに、市民等及び事業者への周知を図るため必要な措置を講ずるものとする。
(ポイ捨て等防止重点区域の変更又は解除)
第14条 市長は、必要があると認めるときは、前条の規定により指定したポイ捨て等防止重点区域を変更し、又は解除することができる。
第3章 路上喫煙の制限
(路上喫煙禁止区域の指定等)
第15条 市長は、路上喫煙によるたばこの吸い殻の投棄の防止を重点的に推進する必要があると認める地区を路上喫煙禁止区域として指定することができる。
(路上喫煙禁止区域における喫煙の禁止)
第16条 何人も、路上喫煙禁止区域において路上喫煙をしてはならない。
(路上喫煙禁止区域外における歩きたばこ等の制限)
第17条 何人も、路上喫煙禁止区域外の道路等において喫煙をするときは、他の者の通行の妨げとならない場所に停止し、周囲に対する迷惑及び危険の防止に十分に配慮し、かつ、たばこの吸い殻入れを使用しなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、道路等の管理者が当該道路等における喫煙について特別の定めをした場合は、その定めるところによる。
第4章 土地、建物等の適正管理
(空き地の適正管理)
第18条 空き地(人が常在しない土地又は管理者が明示されないまま使用されている土地若しくは長期間使用されていない土地で、市長が適正に管理する必要があると認める土地(国又は地方公共団体が所有し、占有し、又は管理するもの及び他の法令において保全の義務を有するものを除く。)をいう。以下この条において同じ。)の所有者、占有者又は管理者は、その所有し、占有し、又は管理する空き地に雑草が繁茂し、付近の生活環境を害することがないよう適正な管理に努めなければならない。
(不良な状態の禁止)
第19条 土地所有者等は、その所有し、占有し、又は管理する土地、建物等において物品等を堆積し、又は放置することに起因して、ごきぶり、はえその他の害虫、ねずみ若しくは悪臭が発生すること又は火災発生若しくは物品等の崩壊のおそれがあることにより、その周辺の生活環境が損なわれている状態(第24条第2項において「不良な状態」という。)にしてはならない。
第5章 その他の施策及び推進体制
(生活環境美化推進月間)
第20条 市長は、市民等、事業者、土地所有者等及び地域活動団体との協働による生活環境の美化の推進を図るため、生活環境美化推進月間を定めることができる。
2 市長は、生活環境美化推進月間において、その趣旨にふさわしい事業を実施するものとする。
2 市長は、推進団体の組織づくりを支援するものとする。
3 推進団体は、指定区域において市長が行う街頭活動その他の取組に参加するよう努めるものとする。
4 市長は、生活環境の美化推進の総合的な調整を図るため必要があると認めるときは、推進団体及び関係行政機関により構成される生活環境美化推進連絡協議会を設置することができる。
第6章 雑則
(助言又は指導)
第22条 市長は、この条例の施行に関し必要があると認めるときは、市民等、事業者、土地所有者等及び地域活動団体に対し、生活環境の美化を推進するために必要な助言又は指導をすることができる。
3 市長は、前項の規定による命令をしようとするときは、あらかじめ、岡崎市環境基本条例(平成17年岡崎市条例第139号)第23条に規定する岡崎市環境審議会(第26条第2項において「審議会」という。)の意見を聴かなければならない。
2 市長は、前項の規定による公表をしようとするときは、あらかじめ、当該命令を受けた者に対し、意見を述べる機会を与えなければならない。
2 市長は、代執行をしようとするときは、あらかじめ、審議会の意見を聴かなければならない。
2 前項の規定による事務を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。
3 第1項の調査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(道路等の管理者への要請)
第28条 市長は、道路等に空き缶及び吸い殻等が投棄され、又は飼い犬等のふんが放置されていることにより、生活環境の美化が阻害されていると認めるときは、当該道路等の管理者に対して、空き缶及び吸い殻等の回収その他必要な措置を講ずるよう要請できるものとする。
(規則への委任)
第29条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
第7章 罰則
第30条 第27条第1項の規定による立入調査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、3万円以下の罰金に処する。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成31年4月1日から施行する。
(検討)
3 市長は、この条例の施行の日から起算して3年以内に、この条例の施行状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附則(令和4年9月30日条例第38号)
この条例は、令和4年10月1日から施行する。